オープニングセッション               127日(水)~18日(日) オンデマンド配信     

 村上靖彦さんは、著書子どもたちがつくる町 大阪・西成の子育て支援の中で、子どもたちの声をしっかりと受け止め、子どもたちの思いを起点に、誰もが取り残されずに参加する共同体づくりに奮闘する実践家たちの姿を活写されています。支援の当事者・子どもたちを“お客様”とせず、まさに子どもたちが自分たちの人生を自らつくるため、支援者が奮闘を続けています。

 小島祥美さんは、研究者であるとともに、外国につながる子どもたちへの就学支援などに取り組む実践家でもあります。大学生が主体的に参加するプログラム作りや、全国調査に基づきアドボカシー活動にも積極的に関わってきました。多文化共生は日本人 日本社会自体の問題であり、私たち自身も当事者。外国人も日本人も当事者として関わることが重要な課題となっています。

戸田千登美さんは、長野市社会福祉協議会のボランティアコーディネーターを長く務めた後、今は高齢者の社会参加を幅広く進めています。市民活動の担い手として期待されている高齢者が、内発的に活動の意欲を高めつつ、社会課題の解決する主体・当事者となれるよう多様な取り組みが進められています。 

 3人のクロストークを通じて、2日間のプログラムを始めるにあたって、参加者が大切にしたいポイントを確認できるオープニングセッションにしたいと思います。



【登壇者】

シンポジスト 村上 靖彦さん

大阪大学 人間科学研究科 教授・感染症総合教育研究拠点CiDER兼任教員。専門は哲学。著書:子どもたちが作る町 大阪・西成の子育て支援、世界思想社、2021ケアとは何か 看護・福祉で大事なこと、中公新書、2021「ヤングケアラー」とは誰か 家族を“気づかう”子どもたちの孤立、朝日選書、2022他。


シンポジスト 小島 祥美さん

東京外国語大学 多言語多文化共生センター長(准教授)。埼玉県生まれ・東京育ち。小学校教員、神戸でのNPO職員を経て、岐阜県可児市での研究活動から同市教育委員会の初代外国人児童生徒コーディネーターに抜擢され、不就学児ゼロを達成。愛知淑徳大学教授を経て、2021年度から現職。大阪大学大学院博士課程修了。


シンポジスト 戸田 千登美さん

長野県長寿社会開発センターシニア活動推進コーディネーター。長野県出身。子育て中のボランティア活動がきっかけで社協職員になりボランティアコーディネーションに出会う。多くのシニアと出会い、対話の力、居場所の力を痛感している。まちの縁側推進中。


コーディネーター 早瀬 昇さん

大阪ボランティア協会 理事長。大阪府出身。京都工芸繊維大学工芸学部電子工学科卒。学生時代に各種の市民活動に参加して以来、約40年間、市民の「参加の力」が生み出す創造力を生かした民主的な社会づくりに取り組む。水瓶座。赤ワイン党。